top of page

開発コンセプトの方程式 ベクトル・メイク ⑥

  • 2024年12月30日
  • 読了時間: 3分

【内容】

  1. コンセプトの作り方の共有

  2. 開発コンセプトの方程式

  3. 開発コンセプトの抽出事例

 

 

1.コンセプトの作り方の共有

開発コンセプトはステイクホルダーの間で共有されて初めて機能します。

「コンセプト」という言葉が広く認知されている割には、曖昧で宙ぶらりんな状況が続いているのは、「コンセプトの作り方」が共有されていないからではないでしょうか。

開発コンセプトは思いつきのキーワードではダメで、従来のように市場分析で得られたポジショニングを提示すれば良い訳でもないため、「何のために、何と何を掛け合わせて、コンセプトを抽出する」というような方法論の共有が重要だと考えます。

「コンセプトとは、何ぞや」という議論だけでなく、「コンセプトをどのようにして導き出すのか」についての検討が重要だという事です。

そこで私たちはコンセプトの位置付けを明確にし、その抽出方法の方程式化を試みました。

 

2.開発コンセプトの方程式

まず全ての開発プロジェクトは、課題解決に繋がるという前提で方程式を作ります。

すなわち「A:課題抽出」と「B:解決方策」とを「=」で結ぶ方程式です。

その上で「A:課題抽出」と「B:解決方策」の導き方を、それぞれに検討します。

  1. 「A :課題抽出」:「課題とは、目指すべきゴールと、現状との差分」と定義し、「A-1:プロジェクトのゴール」と「A-2:現状・制約条件」とのギャップを求めるのです。

A-1では、地域やプロジェクトのあるべき姿、目指すべき目標などを抽出し、A-2:では、地域の現状や事業の条件などを明確にします。

この 【「A-1」−「A-2」のギャップが課題】になる訳です。

  1. 「B:解決方策」:「解決方策は、リソースと開発方針(コンセプト)の掛け合わせ」

と定義します。

料理に例えると、地域の潜在力やリソースは「食材」と見立てられ、コンセプトが「レシピ」に当たります。

課題に対するB-1:地域の潜在性やリソースを探索していくのです。

B-2:コンセプトを掛け合わせた【「B-1」×「B-2」が課題解決の方策】と言う方程式になります。

このような整理と抽出方法を設定しておくと、コンセプトの抽出業務における認識のずれが狭まり、無駄な混乱が抑えられ、円滑な意思決定に繋がります。

 

3.開発コンセプトの抽出事例

上記のコンセプトの方程式によって抽出したコンセプトを例示してみます。

〇〇地方の中核都市の再開発構想の事例です。

A-1目指すべきゴール:〇〇地方全体における次世代の拠点づくり

A-2現状:減衰する後背地人口と支店経済、旧市街地との軋轢

「A-1とA-2のギャップとしての課題」は、「〇〇地方の広域集客を促すゲート&顔づくり」

となります。

この課題を踏まえて「B解決方策」のための要素を抽出します。

B-1リソース:高速鉄道ネットワークに接続、他にはない〇〇地方のライフスタイル

これらの要素から下記のような開発コンセプトを抽出しました

B-2 コンセプト:〇〇ライフスタイルの体験ベースキャンプ

 

このように抽出した開発コンセプトは、起承転結を纏わせて戦略ストーリー化として、説明できるようにしておくことが重要です。

 
 
 

最新記事

すべて表示
推し核の運営体制 メタディベロップメント 19

【内容】 第一章 推し核運営は「編集型チーム」である 第二章 思想と関係を担う二つの柱 第三章 記録が構造を資産に変える 第一章 推し核運営は「編集型チーム」である 本章では、推し核の運営体制について整理します。 推し核施設の運営において求められるのは、単なるイベント運営体制ではありません。必要なのは、「成長プロセスを設計し、接続し、記録できる」編集型チームです。推し核は完成品を提供する場

 
 
 
推し核交感拠点の形成プロセス メタディベロップメント 18

【内容】 第一章 推し核は「建築計画」ではなく「社会実験」である 第二章 構造が自走するかを見極めるSTEP段階 第三章 本格実装とテーマプラットフォーム化 第一章 推し核は「建築計画」ではなく「社会実験」である 本章では、推し核の導入プロセスについてHOP STEP JUMPの3段階で整理します。 推し核は、最初から大規模投資で実装するものではありません。むしろ空き区画を活用したスモール

 
 
 
「推し核」実装の3ステップ メタディベロップメント 17

【内容】 第一章 推し核実装は三段階で進化する 第二章 共同育成による学習と蓄積 第三章 自主育成による価値創造拠点への転換 第一章 推し核実装は三段階で進化する 本章では、推し核を都市に実装するための進化プロセスについて整理します。 推し核をいきなり自主育成しようとすることは、現実的ではありません。都市開発においては、段階的に能力を高めていく戦略が重要です。 推し核の実装は大きく三段階に整理

 
 
 

コメント


Copyright © FIACS, All Rights Reserved.

bottom of page