【内容】
道の駅とは
道の駅の整備状況
道の駅の方向性
1.道の駅とは
道の駅とは、一般道路におけるサービスエリア的機能を備えた公設民営施設です。
市町村もしくはそれに変わる公的な団体が設置する施設で、道路を利用する人が気軽に立ち寄れ、快適で安全な道路交通を提供することや地域の活性化を目的としています。
下記の3点を満たす事で登録が可能になり、比較的緩い要件だといえます。
休憩機能:24時間、無料で利用できる駐車場及びトイレ
情報発信機能:道路情報、地域の観光情報、緊急医療情報などを提供
地域連携機能:文化共用施設、観光レクリエーション施設などの地域振興施設
2.道の駅の整備状況
道の駅は、市町村長からの登録申請によって国交省で登録され、市町村もしくはそれに変わる公的な団体が設置することになっています。
2024年8月時点で1221駅が登録され、その整備手法には二種類あります。
一体型:道路利用者に対する休憩機能と情報発信機能に対応する施設は、申請を受理した道路管理者(つまり国)が整備し、地域の連携し脳に対応する施設は、申請者である市町村などが行うという分担スタイル。671駅(全体の55%)
単独型:休憩機能、情報発信機能、地域連携機能の全てを市町村などが整備するという一括スタイル。550駅(全体の45%)
整備状況では、その特性から都市部よりも山間地域での登録が多く、北海道:128駅、岐阜県56駅、長野県54駅などが上位を占め、逆に東京都1駅、神奈川県4駅、大阪府10駅が、分布下位の都府県となります。
3.道の駅の方向性
国交省では、道の駅による地域活性化の促進を図るため、2014年度から重点「道の駅」制度を創設し、目指すべき方向性を示してきました。
全国モデル「道の駅」
地域活性化の拠点として、特に優れた機能を継続的に発揮していると認められる事例で、川場田園プラザ(群馬県)、とみうら(千葉県)など6駅。
特定テーマモデル「道の駅」
特定のテーマについて、「道の駅」 の質的向上に資する全国の模範となる取り組みを行い、その成果が認められる事例で、住民サービス部門:桜の郷庄川(岐阜県)、美山ふれあい広場(京都府)など6駅、地域交通拠点部門:上品の里(宮城県)、むなかた(福岡県)など7駅。
重点「道の駅」
地域活性化の拠点として優れた企画があり、今後の重点支援で効果的な取り組みが期待できる事例で、あ・ら・伊達な道の駅(宮城県)、但馬のまほろば(兵庫県)など103駅。
重点「道の駅」候補
地域活性化の拠点となる企画の具体化に向け、地域での意欲的な取り組みが期待できる事例で、いくさかの郷(長野県)、滝宮(香川県)など78駅。
「道の駅」は、地域活性化の促進という目標はあるものの、その方向性や効果測定の基準が曖昧で、重点「道の駅」制度も2020年以降は公募を見送っている状況です。
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