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基本方針 ネオ生業の時代 ⑥

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 3 日前
  • 読了時間: 4分

【内容】

  1. これまでの論点整理

  2. プラットフォームの重要性と特性

  3. ネオ生業プラットフォームの3方策

 

 

1.これまでの論点整理

  1. 組織社会の仕組みがますます巨大化・複雑化する中で、昔ながらの地縁も、昭和的な社縁もなくなり、根なし草状態の都市住民。人生100年を生き抜く術として、組織から自立して生きる「ネオ生業」が必要になっている。

  2. 生業は本来は「生計を立てるための仕事」と定義されている。さらに深堀すると伝統的には、経済効果は少ないけれど地域社会を維持して行くための「遊び仕事」としての仕事があった。

  3. 個人ニーズとしては、組織の歯車として働き、達成感も効力感にも乏しい日常の業務と並行して、自由で手触り感のある「ネオ生業」を行う事によって、日々の充実と生きる実感を得ることができる

  4. 会社ニーズとしては、成熟社会化に伴い「売り上げ・事業性」だけで、会社の求心力を維持することが難しい時代になり、(地域)社会とのつながりを通して社員のモチベーションを維持することが不可決になっている。

  5. 何となく現状には不満があっても、何をやれば良いかも分からず、自分に自信が持てないサラリーマンには、一歩踏み出す為の「ネオ生業プラットフォーム」が必要。

 

2.プラットフォームの重要性と特性

上記の整理を踏まえて、「ネオ生業」におけるプラットフォームづくりを検討していくために、その重要性と特性を確認します。

  1. プラットフォームの重要性と有効性

ビジネスにおけるプラットフォームは、供給者と需要者をつなぎ、新たな価値を生み出す仕組みとして重要です。

特に、デジタル技術の発展により、効率的な取引やサービス提供が可能になり、多様な業界で活用されています。

具体例として、メルカリは、個人間で中古品を売買できるC2Cマーケットプレイスを提供し、リユース文化を促進が挙げられます。

その有効性として、まず「ネットワーク効果」が挙げられます。ユーザーが増えるほど価値が向上し、さらなる参加者を引き寄せる好循環を生み出します。

また、プラットフォームは市場を拡張し、「新たなビジネス機会を創出する点」も強みです。

さらに、データ活用により、「パーソナライズされたサービスや最適なマッチング」が可能になり、ユーザー満足度を向上させます。

結果として、ビジネスプラットフォームは参加企業の競争力を高め、市場の持続的な成長を促す重要な要素となっています。

  1. プラットフォームの特性

  2. 複数の利害関係者(企業・個人)をつなぐ基盤

    • 供給者と需要者が取引や情報交換を行う場を提供する。

  3. 価値交換が行われるエコシステム

    • ユーザー同士が製品、サービス、データ、情報などを交換し、相互に価値を生み出す。

  4. テクノロジーを活用したインフラ

    • デジタル技術(クラウド、AI、ブロックチェーンなど)を活用し、効率的な運営を支援。

  5. ネットワーク効果を活かした成長モデル

    • ユーザーが増えるほど利便性や価値が向上し、新たな参加者を呼び込む仕組みを持つ。

  6. 収益モデルを内包したビジネス構造

    • 手数料、サブスクリプション、広告、データ活用などの収益モデルが組み込まれている。

ビジネスにおけるプラットフォームは、単なるサービス提供を超えて、多くのプレイヤーが関わる「場」として機能し、相互作用によって価値が生まれることが特徴です。

 

3.ネオ生業プラットフォームの3方策

このような特性を踏まえると、「ネオ生業プラットフォーム」の必要条件も浮かび上がっています。

担い手側にとって「現代の生業を楽しむ仲間がいる」「手軽に始められる仕組みがある」「生業でのコミュニケーションを楽しみたいお客が集まる」

客側にとっては「現代の生業を楽しんでいる善意の雰囲気がある」「手軽で安心な商品・サービスを受けることができる」「なじみでなくてもウエルカムな雰囲気がある」などになります。

 

アサダノボルさんが提案する「住み開き」や磯井純充さんが提唱する「まちライブラリー」も一種のプラットフォームだと考えます。

自宅の一部を趣味のミュージアムやギャラリーとして解放したり、お店の一部をライブラリー化する事は、街との関わりづくりと個人の解放には有効です。

ネオ生業においても、このようなプラットフォームを提供することによって、より幅広い人たちの参画を促していきたいと考えます。

具体的には、下記の3方策になります。

  1. シェアリング・プラットフォーム

  2. フェス感覚・プラットフォーム

  3. コンテンツ発信・プラットフォーム

 

次回以降で個別に説明していきます。

 
 
 

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