【内容】
コンテンツを活用したファンの拡張
「〇〇学センター」による深度化の仕組み
1.コンテンツを活用したファンの拡張
大型企画展で集客を図ることも重要ですが、ミュージアムの地力づくりのためには、「常設コンテンツを活かす必要があります。
鳥取県立博物館であれば「オオサンショウウオ」、(ホールですが)奈良県立文化会館であれば「反田恭平氏」などの、特化コンテンツに焦点を当て、関連した空間演出やイベント開催、商品開発で、ブランディングしていくことが有効です。
ジャンルは異なりますが、「新日本プロレス」では、人気レスラーをキャラクター化し、タオルやステッカー、マスコット人形に展開しています。
また悪役レスラーである「真壁刀義」の場合は、スイーツ好きであることを活かして、その「ギャップ」を話題化したり、その延長で女性ファッション誌に展開するなど、「コンテンツの360度活用」を図っています。
これまでの単なる「展示物」としての扱いを、「コンテンツ」として360度活用することによって、さまざまなビジネス機会が創出可能になります。
またアートや展示物と、他分野とのコラボも可能性を広げます。
アート×「グルメ、スイーツ、音楽、ダンス、キャンプ、ヨガなど」さまざまな分野とのコラボで、イベント開催や商品開発していくことで、これまで美術館・博物館に興味のなかった人たちとの接点が生まれるのではないでしょうか。
2.「〇〇学センター」による深度化の仕組みづくり
これまで美術館・博物館は、文化啓蒙施設として、さまざまな公開講座を開催してきました。
それは、学芸員や学識者が、一方的に市民に知識を披露する場でしかありませんでした。
もちろんこのような機会も重要ですが、一歩進めて、市民を含めて「広くヒト・モノ・情報」を集めてはどうでしょうか?
「〇〇博士ちゃん」や「〇〇の達人」のように、特定分野に関しては、その興味と好奇心から、専門家顔負けの「モノ・情報」を備えたヒトがいるものです。
「〇〇学センター」としてテーマを設定し、これに関する「ヒト・モノ・情報」を集めることによって、ミュージアムの情報が深度化すると同時に、ミュージアムに関わる人たちが増える、地域における位置付けが高まるのではないでしょうか。
そして、このスタンスでの活動継続が、地域関連企業のスポンサードのつながると考えます。
これらの方策の実施による「地力づくり」が、文化施設再生のトリガーになると考えます。
Comments