第6章 二元型からグラデーション型参加デザインへ
【内容】 1.参加は「する・しない」ではない 2.グラデーション型参加デザインとは 3.グラデーション型参加デザインの三つの設計原則 1.参加は「する・しない」ではない これまで、多くの集客施設では参加を二元的に考えてきました。 イベントに参加した人。 参加しなかった人。 チケットを購入した人。 購入しなかった人。 施設を利用した人。 利用しなかった人。 このように、「参加する」「参加しない」という二つの状態で利用者を捉えてきたのです。 しかし実際には、人との関わり方はもっと多様です。 街を歩くだけの人もいます。 少し立ち寄る人もいます。 カフェだけ利用する人もいます。 展示を見る人もいます。 イベントへ参加する人もいます。 さらに、スタッフとして支える人や、一緒に企画を考える人もいます。 このように、人と場との関係は一気に変わるものではありません。 少しずつ深まりながら育っていくものです。 つまり、参加とは「ある・ない」ではなく、「深さ」のある連続した状態なのです。 だからこそ、これから求められるのは、「参加するかどうか」を考えることではな
19 時間前読了時間: 3分
第5章 参加デザインとは何か 参加デザイン ⑤
【内容】 1.設計するのは「イベント」ではなく「関係性」である 2.参加には「深さ」がある 3.参加デザインは、あらゆる「場」に応用できる 1.設計するのは「イベント」ではなく「関係性」である 「参加デザイン」と聞くと、多くの人は参加型イベントやワークショップを思い浮かべるかもしれません。 しかし、本シリーズでいう参加デザインは、それらとは少し意味が異なります。 参加デザインとは、人と場との関係が、一度きりの利用で終わるのではなく、少しずつ深まり、やがて主体的な参加や共創へと発展していくプロセスを設計することです。 つまり、設計する対象はイベントそのものではありません。 人と場との「関係性」です。 従来の集客では、「イベントを成功させること」が目的でした。 魅力的なプログラムを企画し、多くの人を集め、満足して帰っていただくことが評価されてきました。 もちろん、それは今でも重要です。 しかし参加デザインでは、その先を考えます。 イベント終了後にも、「また来たい」「もっと関わってみたい」「誰かに紹介したい」という気持ちが生まれ、人と場との関係が少
3 日前読了時間: 3分
第4章 集客ビジネスは、どう進化してきたのか 参加デザイン ④
【内容】 1.「集める」ことが最大の目的だった時代 2.「満足」から「関係」へ 3.これからは「参加を育てる」時代へ 1.「集める」ことが最大の目的だった時代 集客ビジネスは、時代とともに少しずつ進化してきました。 かつて最も重要だったのは、「いかに多くの人を集めるか」でした。 新しい施設をつくる。 有名な出演者を招く。 大きなイベントを開催する。 広告を出して来場者を増やす。 こうした取り組みは、高度経済成長期から人口増加の時代にかけて、大きな成果を生み出しました。 評価指標も、とても分かりやすいものでした。 来場者数。 売上。 チケット販売枚数。 施設の稼働率。 つまり、「人を集めること」が、そのまま成功を意味していたのです。 もちろん、この考え方は現在でも重要です。 しかし、人口減少や市場成熟が進む中で、「集めること」だけでは事業の持続性を確保することが難しくなってきました。 集客は、ゴールではなく、関係づくりのスタートになったのです。 2.「満足」から「関係」へ 次に重視されるようになったのは、「また来てもらうこと」でした。...
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