第4章 日本文化は「作法」を育ててきた 情感資本によるしなやかな社会づくり ④
【内容】 1.文化は、「作法」として受け継がれてきました 2.日本文化には、情感を育てる作法がありました 3.今、私たちは新しい作法を必要としています 1.文化は、「作法」として受け継がれてきました 文化は、本を読んだだけでは身につきません。 誰かに教えられるだけでもありません。 私たちは、日々の暮らしの中で繰り返し実践することで、少しずつ文化を身につけてきました。 例えば、お正月になると初詣へ行きます。 家へ上がる前には靴をそろえます。 食事の前には「いただきます」と言います。 お茶を入れるときには相手を思いやります。 これらは法律で決められたものではありません。 誰かに強制されるものでもありません。 それでも、多くの人が自然に続けています。 なぜでしょうか。 それは、これらが「作法」だからです。 作法とは、単なる決まりごとではありません。 人との関係を大切にし、自分の心を整え、暮らしを豊かにするために育まれてきた知恵です。 文化は理念として語られるだけでは続きません。 日々の作法として実践されることで、初めて暮らしの中に根づいていくの
1 日前読了時間: 3分
第3章 日本文化は情感を育てる知恵だった 情感資本によるしなやかな社会づくり ③
【内容】 1.日本文化の本質とは何でしょうか 2.日本文化は情感を美しく分かち合ってきました 3.文化とは、情感を分かち合う生活の知恵です 1.日本文化の本質とは何でしょうか 「日本文化」と聞くと、多くの人は何を思い浮かべるでしょうか。 茶道や華道、能や歌舞伎、あるいは神社やお寺を思い浮かべる人もいるでしょう。 一方で、民藝や民謡、祭りや年中行事など、もっと暮らしに近いものを思い浮かべる人もいるかもしれません。 こうして並べてみると、日本文化には実にさまざまな形があります。 しかし、私は長い間、「これらに共通するものは何なのだろう」と考えてきました。 例えば、民藝は日用品です。 民謡は歌です。 祭りは行事です。 社寺は場所です。 それぞれ形も役割も違います。 にもかかわらず、私たちはどれも「日本文化」と呼んでいます。 その理由はどこにあるのでしょうか。 私は、その共通点は「人の情感」と深く関わっていることだと思います。 人は嬉しいときに祝い、悲しいときに祈ります。 季節が巡れば花を愛で、大切な人を失えば手を合わせます。...
6 日前読了時間: 4分
第2章 成熟社会は「意味」を求める時代になる 情感資本によるしなやかな社会づくり ②
【内容】 1.人は「意味」があるから生きていける 2.文化は人生に意味を与えてきました 3.成熟社会には、新しい生活規範が必要になります 1.人は「意味」があるから生きていける 私たちは、不安や悩みをできるだけなくしたいと思っています。 病気になりたくない。 失敗したくない。 孤独になりたくない。 もちろん、それは自然な気持ちです。 しかし、本当に人は「不安そのもの」に苦しんでいるのでしょうか。 例えば、子どもが初めて一人で学校へ行く朝。 親は心配になります。 受験の日には、多くの人が緊張します。 新しい仕事に挑戦するときも、不安になります。 けれども、その不安を「なくしたい」と思う人は少ないでしょう。 なぜなら、その不安には意味があるからです。 大切な子どもだから心配する。 夢があるから挑戦する。 守りたいものがあるから悩む。 私たちは、不安そのものではなく、「この不安には意味がある」と思えることで前へ進むことができます。 反対に、意味を見失ったとき、人は同じ出来事でも深く傷つきます。 仕事が評価されない。 誰にも必要とされていない気が
7月29日読了時間: 4分






















